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上方講談という愉しみ——三代目旭堂南陵が守り伝えた話芸の世界へ
¥1,540
東京の講談とはビミョーにちがう、笑いあり涙ありサスペンスありの上方講談。昭和40年代にたった一人になっても上方講談の火を消さなかった三代目旭堂南陵の直弟子と孫弟子たちが師から受け継いだ戦記物・世話物を書き起こしたオモシロ上方講談読本。旭堂南海による学術的価値の高い「上方講談の来歴」も収録。 なみはや講談協会 編 2024年8月刊 A5判/並製/150頁 本体1400円+税〔税込1540円〕 ISBN 978-4-909281-62-3 C0076 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 Ⅰ 三代目旭堂南陵と上方講談 三代目旭堂南陵 ——水戸黄門漫遊記より「矢の根八幡宮の由来」 上方講談の来歴——旭堂南海 三代目南陵の小南陵時代の随筆より ——「最後の講談定席」 Ⅱ 三代目南陵が守り伝えた話芸 [第1席]旭堂一海 ——太平記より「楠木の泣き男」 一海の講釈の講釈 [第2席]旭堂鱗林 ——赤穂義士銘々伝より「赤垣の婿入り」 鱗林の講釈の講釈 [第3席]旭堂南湖 ——寛政力士伝より「雷電の初相撲」 南湖の講釈の講釈 [第4席]旭堂南海 ——太閤記より「三日普請」 南海の講釈の講釈 [第5席]旭堂南華 ——難波戦記より「淀君の威勢」 南華の講釈の講釈 [第6席]旭堂南北 ——太閤記より「天王山の取りやり」 南北の講釈の講釈 [第7席]旭堂南鱗——善悪二筋道 南鱗の講釈の講釈 Ⅲ 師・三代目南陵を語る——直弟子と孫弟子、六人による座談会 三代目南陵の直筆色紙 三代目南陵年譜 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【編者略歴】 なみはや講談協会 上方講談師・三代目旭堂南陵の直弟子らで2017年に旭堂南鱗を会長として発足した上方講談師の団体です。2023年に一般社団法人化、南鱗が名誉会長に旭堂南華が会長となりました。二人のほか会員は旭堂南北、旭堂南海、旭堂南湖、旭堂鱗林、旭堂一海。いずれも三代目南陵から受け継いだ芸と志を大切にしながら上方講談の新たな可能性を拓くために日夜精進しています。
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利尻島から流れ流れて本屋になった
¥1,870
書店は、故郷だ。 ゴールの見えない多忙で多様な仕事と、ふとした拍子に思い起こされる大切な記憶—— 最北の風味豊かなエッセイ集。 書店では文庫担当に始まり、文芸書、新書、地図ガイド、人文書、医学書、児童書と様々なジャンルを転々としてきた。発注をし、品出しをし、多くの取引先の方と商談をし、時にはアルバイトさんの面接や研修、フェアやイベントの企画なんかもしている。とにかくやることが多く、ゴールの見えない仕事だ。休みの日に何もする気にならないのは、その反動なのではないかとさえ思っている。 故郷である利尻島には、年に二回ほど帰省している。今ではもうすっかり「お客様」になってしまった。実家にいると、何もしなくても新鮮な海産物が出てくるし、帰りにはどう考えても一人では消費不可能な量のお土産を持たされる。迷惑な反面嬉しくも思うが、最近では、島を出てからの時間の方が長くなってしまったことに寂しさを覚えている。この先、頻繁に帰ることがなくなっていったら、そこで過ごした記憶も少しずつ消えていってしまうのだろうか。 この数年、そんなことを考えながら家と職場を往復するうちに、自分の中にある変化があった。来店する家族やカップルの会話が聞こえた時。首や腰の痛みに耐えながら品出しをしている時。面接や商談で人と話をしている時。入荷してきた新刊に目を通した時。仕事帰りに何気なく夜空を見上げた時。別にどうってことない瞬間に、ふと故郷の記憶が頭に浮かんでくるのである。(「はじめに」より) 工藤志昇 著 北大路公子 解説 2023年10月刊 四六判/並製/168頁 本体1700円+税〔税込1870円〕 ISBN 978-4-909281-55-5 C0095 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 はじめに プロ級ウニ割り少年、大人になる 利尻の夏と天敵たち 北風小僧 そういうモノに私は 拝啓、五郎さん——札幌が近くなりました やっちという生き方 あの夏、スタルヒン球場で 芝の上のヒーローを目指して サンバとマエバ どんと構えて夢の中 日曜日の定説 最果てにて 父の軽トラ 元落ちこぼれ大学生によるPOP講座 黄金のトラック 揺れる日々には空を見る 不要不急で試されて 泣くほど欲しかったモノ 一〇年目の入口で 「子どもの頃から本が好きで」考 おわりに 幻の山——〈解説〉利尻島から流れ流れて本屋になった(北大路公子) —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 工藤志昇(くどう・しのぶ) 1988年、北海道利尻富士町生まれ。中学卒業後、札幌の高校へ進学。金沢大学文学部卒業後、研究者を志すも挫折して札幌へ戻り、三省堂書店で働き始める。文芸・文庫担当、医書担当、新書担当を経て、現在、児童書・人文書担当。
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小さな労働組合 勝つためのコツ——攻める・守る・長く続ける
¥1,980
札幌地域労組の専従オルグ(指導者)として手がけた労働組合結成の数は日本一、労働運動に貢献した人に与えられる「山田精吾賞」(第1回)を現役で唯一受賞した《日本三大オルグ》の一人である著者が書いた、チョー分かりやすい〈労働組合の勝てる戦い方〉! 鈴木一 著 2022年10月刊 四六判/並製/224頁 本体1800円+税〔税込1980円〕 ISBN 978-4-909281-45-6 C0036 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 はじめに 第1章 労働相談——相手とケースを見極める 第2章 結成の準備から大会、使用者側への通知まで 第3章 不当労働行為——待ち遠しいと思えるように 第4章 団体交渉——ホンモノの労使対等を目指して 第5章 争議行為——“闘わずして勝つ”を最上として 第6章 救済申し立て——自分でできればさらに効果テキメン 第7章 弁護士にビビるな! 第8章 敵の中に味方をつくれ 第9章 個人加盟で闘う 第10章 外国人労働者からのSOS 第11章 内部告発——告発者の居場所と心を守る 第12章 労働相談に見る“名ばかり組合”の実態 第13章 組合運営と専従としての心構え おわりに —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 鈴木一(すずき・はじめ) 1954年、北海道札幌市生まれ。トラックとバスの運転手を経て、札幌地域労組専従。1990年から書記長を務め、定年を迎えた2014年より副委員長を務める。様々な技を駆使して労働相談を組合結成へとつなぎ、手掛けた組合結成数は日本のコミュニティユニオンの中で最多に達した。労働運動に貢献した人物に贈られる山田精吾賞の第1回を現職唯一で受賞し、「日本三大オルグ」の一人として現在も活動中。趣味は楽器演奏、鉄道旅行、映画鑑賞など。 〈新聞・雑誌等で紹介されています!〉 11月2日「朝日新聞」北海道版 インタビュー記事 11月8日「北海道新聞」道南版夕刊 大人のブックガイド 11月15日「財界さっぽろ」インサイドレポート 11月15日「北海道自治研」散射韻 11月30日「北海道新聞」北海道版 ひと2022 12月1日「労働法学研究会報」introduction 12月9日「北海道新聞」北海道版夕刊 コラム
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中皮腫とともに生きる——希少・難治性がん患者と家族の26の「ものがたり」
¥2,200
病いによってどう生活が変わり、どんな困難に直面するのか? 2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなる時代。5年生存率が1割程度という希少・難治性のがんになった人々の体験的知識を伝達し、26人の患者・家族の「ものがたり」が、いま、困難に直面している人に《前に進む力》をもたらす本。 《中皮腫とは⋯⋯》 2005年、「中皮腫」という言葉を多くの人がメディアを通して知ることになりました。アスベスト(石綿)を取り扱う工場の従業員や家族、近くの住民に中皮腫や肺がんなど深刻な健康被害が出ていることがわかったのです。中皮腫とは、内臓を覆う膜の表面にある「中皮」と呼ばれる細胞から発生する悪性のがんで、アスベストを吸い込むことで発症します。しかし潜伏期間が40年にも及ぶことがあり、患者はある日突然「中皮腫」といわれ戸惑います。本書の執筆者は全国の中皮腫患者と家族・遺族の26人です。現在闘病中の人も、長期生存を果たしている人も、病気の家族を支えている人も、家族を見送った人もいます。医学的な情報は病院や資料から得られますが、病いによって生活がどう変わり、どのような困難に直面し、どう対処するのか、どんな気持ちになるのかは当事者の言葉でなければ分かりません。(「はじめに」より) 大島寿美子 著 2022年7月刊 四六判/並製/232頁 本体2000円+税〔税込2200円〕 ISBN 978-4-909281-42-5 C0036 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 はじめに——希少・難治性がん患者と家族の26の「ものがたり」 Ⅰ 中皮腫と診断されて 1 保育士の仕事と治療の両立⋯⋯鹿川真弓(沖縄県) 2 子どもたちの前では絶対に泣かない⋯⋯Y・O(静岡県) 3 サポートされる側とする側の両方を経験して⋯⋯原修子(埼玉県) 4 中皮腫の仲間たちとともに⋯⋯右田孝雄(大阪府) 5 家族の励ましと社員の頑張りに支えられて⋯⋯平田勝久(岐阜県) 6 がんはハンデじゃない⋯⋯田中奏実(北海道) 7 中皮腫になって得られた出会いと経験⋯⋯舘山亮(北海道) 8 医師として働き、患者として助けられて⋯⋯中島喜章(新潟県) 9 功を奏したセカンドオピニオン⋯⋯山中伸治(東京都) 10 この素晴らしい日々が長く続くように⋯⋯尾上一郎(兵庫県) 11 自分が納得できる人生を送れたら⋯⋯黒木公明(山口県) 12 「今はあかん」と誓って生き延びた⋯⋯田村勝也(大阪府) Ⅱ 家族としての思い 13 無理せず、のらりくらりといきましょう⋯⋯黒田しげみ(埼玉県) 14 患者としてのがん体験から娘としてのがん体験へ⋯⋯浅原和香子(大阪府) 15 四人の子を残して何も言わずに逝った夫⋯⋯小菅千恵子(埼玉県) 16 祈るような思いで寄り添い続けた二年間⋯⋯後藤里美(愛知県) 17 悔いの残らない看病ができた⋯⋯栗田悦子(群馬県) 18 母の死を語ったときにようやく涙がこぼれた⋯⋯松島恵一(埼玉県) 19 本当の娘のように看病して⋯⋯松島和恵(埼玉県) 20 夫の死から三五年後の公務災害申請⋯⋯後藤雅子(大阪府) 21 ヤンチャな笑顔を守りたくて⋯⋯福田靖美(兵庫県) 22 一人にしないで、一緒に連れていって⋯⋯有賀忍(東京都) 23 互いへの思いを伝え合って最期を迎えられた⋯⋯影山小百合(静岡県) 24 変化していった夫婦の関係⋯⋯尾上貴美子(大阪府) 25 父の最期を看取って⋯⋯山田哲也(大阪府) 26 無我夢中でサポートして寄り添った日々⋯⋯内田優子(大阪府) Ⅲ 中皮腫の仲間をサポートし続ける⋯⋯右田孝雄×大島寿美子 おわりに——気持ちの分かち合いと体験的知識の伝達 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 大島寿美子(おおしま・すみこ) 1964年東京生まれ。千葉大学大学院理学研究科修了。北海道大学医学研究科修了(医学博士)。共同通信、ジャパンタイムズ記者を経て、現在、北星学園大学文学部心理・応用コミュニケーション学科教授。NPO法人キャンサーサポート北海道理事長。 著書に『がんの「語り」――語り手の養成から学校・医療・企業への派遣まで』(共著、寿郎社)、『「絆」を築くケア技法 ユマニチュード――人のケアから関係性のケアへ』(誠文堂新光社)、『アスベスト禍はなぜ広がったのか――日本の石綿産業の歴史と国の関与』(共著、日本評論社)、編書に『北海道でがんとともに生きる』(寿郎社)などがある。
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ふぞろいなキューリと地上の卵 ——〈無肥料・無農薬〉の野菜と卵を100キロ離れた札幌に宅配する北海道豊浦町の農家のおじさんのはなし
¥1,650
これがみんな喜ぶSDGsな農業だ! 海道豊浦町で始まった安全・安心でウマイ野菜と有精卵の農家自身による共同宅配サービス、そのノウハウとそれができるまでの涙と笑いのノンフィクション! 全国の小規模農家と〈SDGsな食と農〉を応援したい人たちの待望の一冊。 駒井一慶 著 2022年1月刊 四六判/並製/200頁 本体1500円+税〔税込1650円〕 ISBN 978-4-909281-36-4 C0061 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 プロローグ——消えたオスドリ 僕のセンス・オブ・ワンダー 木村秋則自然栽培農学校 ふぞろいなキューリ、真っすぐなキューリ 卵のないタマゴ屋さん 魔法の薬 鶏の餌 一個の角砂糖 一〇〇〇年の牛 野生の証明 ファーマーズシップ農業 僕の動的平衡 恋するタマゴ 牛乳の未来 食べる生命力 アイヌモシリ アクシデント再び 見える敵、見えない敵 新しい相棒 審判の日 持続可能農業への挑戦 エピローグ——オスドリが鳴いた 主な参考文献 あとがき —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 駒井一慶(こまい・いっけい) 1951年北海道豊浦町生まれ。酪農学園短期大学卒業後、家業の酪農業に従事する2000年に「こまい牧場の牛乳」の製造・販売を始めるも2007年に牧場・ミルクプラントを閉鎖。2008年から養鶏業を始め、有精卵『恋するタマゴ』を販売すると同時に、農家による共同宅配サービスも行う。現在、農業生産法人ドリームファーム・プロジェクト代表取締役。野菜宅配サービス「ふぞろいなキューリ・アソシエイツ」主宰。著書に『安全な卵の見分け方』『牛とキャッチボール』(共に中西出版〔電子出版〕)。「ふぞろいなキューリ」のウェブサイト:fuzoroinaqri.wixsite.com/home
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難行苦行の〈絵描き遍路〉をやってみた——四国八十八カ所を歩いて描く
¥1,870
体力自慢の富良野の絵描きが野宿しながら八十八カ所をひと寺一時間で描いて廻った前人未到の歩き遍路。各寺の御朱印も絵とともに収録。北大路公子も絶賛の寺めぐりエッセイ。 イマイカツミ 著 2019年10月刊 四六判/並製/248頁 本体4500円+税〔税込4950円〕 ISBN 978-4-909281-16-6 C0026 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 第1日 いきなりのお接待に面食らう―徳島県鳴門市大麻町~板野郡板野町(旅館泊) 第2日 足に水ぶくれが出来ていた―徳島県板野郡板野町~阿波市土成町(ビジネスホテル泊) 第3日 遍路ころがしを甘く見ていた―徳島県阿波市土成町~名西郡神山町(野宿/番外霊場・柳水庵) 第4日 遍路ころがしは終わらない―徳島県名西郡神山町~徳島市一宮町(旅館泊) 第5日 痛む足を引きずり地蔵越え―徳島県徳島市一宮町~徳島市八万町(野宿/八万温泉の駐車場) 第6日 風景や文化を楽しむ余裕がない―徳島県徳島市八万町~勝浦郡勝浦町(野宿/星谷運動公園) 第7日 謎の女性に再び出会う―徳島県勝浦郡勝浦町~阿南市新野町(旅館泊) 第8日 荷の重さに辟易しながら海に出る―徳島県阿南市新野町~海部郡美波町(野宿/道の駅・日和佐) 第9日 海を見ながらただひたすら歩く―徳島県海部郡美波町~海部郡海陽町(野宿/道の駅・宍喰温泉) 第10日 絶対勝ち抜いてやると僕は思った―徳島県海部郡海陽町~高知県室戸市佐喜浜町(旅館泊) ⋯⋯ほか。 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 イマイカツミ(今井克) 1975年大阪府生まれ、横浜市育ち。成蹊大学文学部卒。出版社に勤務したのち退社して画業に専念。2001年、北海道富良野市に移住し、農作業ヘルパーなどをしながら北海道や国内外の風景を描き続ける。著書に『廃材もらって小屋でもつくるか——電力は太陽と風から』(川邉もへじ・家次敬介との共著、寿郎社)、画文集に『谷間のゆり夕張』『大地のうた富良野』『北海道の駅舎(上・下)』(いずれも寿郎社)、『大人が楽しむはじめての塗り絵——北海道の旅』(いかだ社)がある。
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フチの伝えるこころ——アイヌの女の四季
¥2,750
1995年の名著『アイヌの四季』をアイヌ民族文化財団の助成を得て、英訳ページを付け、復刊しました。フチ(アイヌ語で尊敬すべきおばあさんの意)との暮らしのなかで著者が教わった、アイヌのこころや生活の知恵を紹介しています。 オハウやチタタプといったアイヌ料理のレシピも多数掲載されています! 右から開くと日本語版、左から開くと英語版という作りになっています。 計良智子 著 2018年12月刊 B5判/並製/208頁 本体2500円+税〔税込2750円〕 ISBN 978-4-909281-13-5 C0039 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 冬 春 夏 秋 ふたたび冬 おわりに —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 1947年、胆振管内白老町生まれ。「ヤイユーカラの森」運営委員。「ヤイユーカラ・アイヌ民族学会」創設メンバー、後、事務局長も務める。1994年「日本民藝館展」にチタラベ(花ござ)入選。2016年2月逝去。
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廃材もらって小屋でもつくるか——電力は太陽と風から
¥2,200
あこがれの富良野に五郎さん家風の小屋を20日で建てて暮らす—— 環境にも懐にもやさしい大人の秘密基地のつくり方ガイド。 イマイカツミ・川邉もへじ・家次敬介 著 2018年6月刊 A5判/コデックス装/168頁 本体2000円+税〔税込2200円〕 ISBN 978-4-909281-11-1 C0077 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 はじめに 0日目 心と材の準備をするの巻 1日目 イメージを膨らませるの巻 2日目 基礎をつくるの巻 3日目 躯体を組むの巻 4日目 屋根の骨組みをつくるの巻 5日目 屋根にトタンを張るの巻 6日目 小屋の細部を決めるの巻 7日目 窓と扉を付けてみるの巻 8日目 床をつくるの巻 9日目 防水シートを張るの巻 10日目 新しいアイデアを加えるの巻 11日目 小屋を暖かくするの巻 12日目 ウッドデッキをつくるの巻 13日目 電気のことを考えるの巻 14日目 太陽光パネルを取り付けるの巻 15日目 内壁を張るの巻 16日目 けがをするの巻 17日目 畳を注文するの巻 18日目 入口の造作に頭をひねるの巻 19日目 小屋の魅力を高めるの巻 20日目 ガラスと畳が入って完成!の巻 小屋を楽しむ おわりに —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 イマイカツミ(今井克) 1975年大阪府生まれ、横浜市育ち。成蹊大学文学部卒。出版社に勤務したのち退社して画業に専念。2001年、富良野市に移住し、農作業ヘルパーなどをしながら、北海道や国内外の風景を描き続ける。著書に『大人が楽しむはじめての塗り絵 北海道の旅』(いかだ社)、『大地のうた富良野』『北海道の駅舎』(いずれもイマイカツミ探訪画集、寿郎社)など。 川邉もへじ(かわなべ・もへじ) 1969年熊本県生まれ。ログハウス制作、工務店での仕事を経て、現在は南富良野町で大工兼木工作家。「cafe ゴリョウ」(富良野市)、「フォーチュンベーグルズ」、「ちっちゃなちっちゃなギャラリー珈琲ゆっくりYuku」(いずれも南富良野町)、などのリノベーションを手がけている。 家次敬介(いえつぐ・けいすけ) 1965年北海道中標津町生まれ。富良野高校卒。家電店勤務を経て独立し、現在は富良野市で「環境にやさしい電器店 有限会社三素」を経営。日夜、エコ製品の家庭への普及をめざし奔走している。
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古文書が伝える北海道の仰天秘話51
¥1,980
公文書館、博物館、図書館は〈宝の山〉! 徳川家康の黒印状から幕末の松前藩のクーデターを物語る文書、明治期の人事・政争・汚職の顛末がわかる記録まで—— 「北海道命名150年」の〈光〉と〈影〉も明らかに。 合田一道 著 2018年3月刊 A5判/並製/188頁 本体1800円+税〔税込1980円〕 ISBN 978-4-909281-0-81 C0021 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 まえがき 01 松前家、蝦夷島主の地位固める——徳川家康からの黒印状 02 アイヌ民族の懐柔と隷属化——「夷酋列像」に書かれた序文 03 日露初交渉の陰で消えた命——ヲロシャ人小屋外廻り之図 04 「噴火湾」と名付けたイギリスの探検船——「魯西亜船入津一件」に見るもう一つの異国船騒動 05 北海道初の官製道路、開削——近藤重蔵の偉業を伝える「東蝦新道記」 06 苫小牧に伝わる八王子千人同心隊の苦難——幽霊話を生んだ「梅の墓」の七言絶句 07 津軽藩士、斜里警備で大量死——生き残った藩士が伝えた壮絶な記録 08 心中事件を伝える「悲恋塚」——真相を隠蔽する「近藤家古文書」 09 ペリー艦隊の来航で松前藩が大騒ぎ——住人を震え上がらせた「箱館入港亜米利加船触書」 古文書コラム1——坂本龍馬らの人相書き手配書 10 幕末に「ストーブ」の図面描く——幕吏梨本弥五郎の発注文書 11 野村半島で和人が畑作——作った野菜を記録した「加賀屋氏大宝恵」 12 「唐人お吉」ならぬ「唐人たま」の記録——絵入りで残された「ライス箱館応援録」 13 新政府発足直後に小樽で暴動——旧幕府役人で記した「穂足内村騒立一件書類」 古文書コラム2——箱館の「遊女屋一覧表」 14 新政府の誕生と松前藩内の対立——箱館府知事・清水谷公考が詠んだ和歌 15 松前藩、血のクーデター——激動の時代を伝える「正議隊建白書」 16 箱館へ向かった榎本武揚の決意——江戸を脱走の直前、勝海舟らに便り 17 外国人の殺害・暴行を戒める——太政官が峠下集落に掲げた高札 18 判然としない土方歳三の最期——流れ玉説・戦闘説などあり遺体も不明 古文書コラム3——土方歳三の優しい文学 19 息子二人と戦死の覚悟——開陽丸機関長中島三郎助が妻に便り 20 アイヌ民族に寄り添う姿勢を地名に——松浦武四郎の蝦夷地名選定の上申書 21 漢詩で伝える開拓初期の様子——島義勇の「北海道紀行草稿」 22 大友亀太郎、開拓使へ仕官望まず——実母の看護が理由の“辞職願” 古文書コラム4——「宝庫」のナンバーワンは黒田清隆 23 仙台藩岩出山領の北海道移住——村の憲法「邑則」に込められた決意 24 移住者の草小屋に火を放つ——開拓判官・岩村通俊の「御用火事」の記録 25 「赤い星」のマークはいつ生まれた?——蛯子末次郎考案の「北辰旗」 26 定山渓温泉の開祖は公務員?——開拓使が美泉定山を採用した文書 古文書コラム5——美泉定山の死を伝える過去帳 27 村橋久成とサッポロビール——「開拓使麦酒醸造契約書」 古文書コラム6——村橋久成の「香典帳」 28 月三回、均一料金で全国に配達——北海道で郵便制度を始める布告案 29 課税強化で漁民の不満爆発——「檜山騒動」の発端となった嘆願書 30 幌内鉄道開業式のハプニング——皇族の訃報で急遽延期の電報 31 黎明期の道路名を知っていますか?——「触書案」が定めた札幌の通り名 32 幕末期から豊平川で渡し守——志村鉄一に対する刑法局の「御指令案」 33 屯田兵制度ができた理由とは?——「屯田兵備設置の建議」 34 函館で起きた外国人殺人事件——ドイツ領事暗殺を記した「断刑伺録」 35 大金で雇われたクラーク博士——開拓判官の外務丞宛の採用記録 36 樺太アイヌ冷遇で憤怒の退職——松本十郎の「職務御免奉願候書」 37 炭鉱開発が北海道開拓の主役に——榎本武揚の幻の調査報告「石炭山取調書」 38 尾張徳川家の入植と「ある事件」——開拓史の古文書「愛知県士族移住事件」 古文書コラム7——新選組の生き残り、永倉新八 39 函館で道内初の新聞発刊——北海道の新聞ことはじめ 40 囚人を酷使する集治監獄の建設——過酷な労働を決めた「北海道巡視意見書」 41 近代汚職の始まりを示す文書——「開拓史官有物払い下げ」の取り消し 42 「札幌県」「函館県」「根室県」があった——わずか四年間の北海道三県一局時代の記録 43 秩父事件の井上伝蔵の最期——死刑判決を受けても偽名で生き抜く 44 執念でできた国道一二号の原型——岩村通俊、高畑利宣の上川開発計画 45 幻に終わった上川離宮構想——永山武四郎に引き継がれた計画の上申書 46 日清戦争から生まれた第七師団——屯田兵制度の廃止を告げる「師団歴史」 47 道民には選挙権がなかった?——全道での投票が実現した「閣議決定書」 48 公衆電話を設置した白虎隊の生き残り——「北海道物産共進会事務及審査報告」 49 アイヌ民族を苦しめた悪法——「北海道旧土人保護法」をめぐる文書 50 知里幸恵に宛てた励ましの便り——金田一京助が『アイヌ神謡集』の出版に際して 51 脱獄魔から劇団の座長に転身——五寸釘寅吉の「釈放指揮書」 古文書から漂う歴史の匂い——あとがきに代えて 参考文献 人名索引 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 1934年北海道上砂川町生まれ。佛教大学文学部卒。北海道新聞社に入社し、道内各地を回る。在職中からノンフィクション作品を発表。退職後は札幌大学講師など。主な作品は『死の逃避行——満州開拓団27万人』『流氷の海に女工節が聴える』『咸臨丸 栄光と悲劇の5000日』『裂けた岬』『日本史の現場検証』『日本人の遺書 1858~1997』『古文書に見る榎本武揚——思想と生涯』『松浦武四郎 北の大地に立つ』など。北海道ノンフィクション集団代表。日本脚本家連盟北海道支部長。ほっかいどう学を学ぶ会顧問。
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いわて星日和
¥1,870
ダウン症の娘とともに札幌から岩手県奥中山へ移り住んだ著者のイーハトヴな日々を綴った移住エッセイ。 有田美江 著 2017年8月刊 四六判/並製/272頁 本体1700円+税〔税込1870円〕 ISBN 978ー4ー909281ー04ー3 C0095 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 いわてに越して ショウガイジの母・初級 フキノトウのお味噌 シホの寮生活 南部の小絵馬 ねぶた祭りに出かけて 秋の藍染め 同窓会 温泉と星空と 友人と温泉と ネコマルと子猫たち 町内のカラオケ仲間 三春の滝桜 予防接種と母子手帳 新幹線が好き ふしぎな美容室 縄文公園祭り シホのパニック 二泊三日の黙想会 ハハ、トゲ刺さる 最強の火付け 集落のコンビニで冬 夏の暑さとちゃぶ台返し 沖縄旅行の思い出 ママ友、リヨコさん 思いがけないしあわせ マカオの座敷わらし 草刈りとシホの実習 シズクイシの桜 〈ゆりかごの巣〉 おばあさん わらび座を観て 盛岡の休日 賢治さんとアール・ブリュット 最後の春休み あとがき——ヤドリギ・ハハコ —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 有田美江(ありた・よしえ) 1954年北海道広尾町生まれ。藤女子短期大学国文科卒業。高校卒業まで北海道十勝地方の大樹町で育ち、その後2011年まで札幌市在住。 東日本大震災後、ダウン症の三女と共に岩手県一戸町東中山に移住。1994~2010年児童文学同人誌「まほうのえんぴつ」同人。2012年季刊詩誌『舟』(盛岡)同人となる。2004年小説「約束の町」(「まほうのえんぴつ」第23号)で第38回北海道新聞文学賞(創作・評論部門)を受賞。
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北海道でがんとともに生きる
¥2,200
二人に一人ががんになり、三人に一人ががんで亡くなる時代。北海道在住のさまざまながんの体験者28人が書いた〈病気のつらさ〉と〈前向きに生きるコツ〉。がんに悩む人々に多くの示唆と勇気を与えてくれる本。 大島寿美子 編 2017年5月刊 四六判/並製/240頁 本体2000円+税〔税込2200円〕 ISBN 978ー4ー902269ー96ー3 C0077 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 はじめに Ⅰ がんと言われて Ⅱ 化学療法・放射線治療を受けて Ⅲ 家族・周りに支えられて Ⅳ 再発・転移を乗り越えて Ⅴ がんとともに生きるということ Ⅵ 北海道からエール——がん体験者座談会 体験の力、語りの力、言葉の力——あとがきに代えて —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【編者略歴】 大島寿美子(おおしま・すみこ) 1964年東京生まれ。千葉大学大学院理学研究科修了。北海道大学医学研究科修了(医学博士)。共同通信、ジャパンタイムズ記者を経て、北星学園大学文学部心理・応用コミュニケーション学科教授。NPO法人キャンサーサポート北海道理事長。
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北の学芸員とっておきの《お宝ばなし》——北海道で残したいモノ伝えたいコト
¥1,650
全道各地の博物館・資料館の学芸員たちが“おらが町のちょっとイイ話”“自慢の所蔵品”について熱く語った1冊。北の自然と文化と人間にまつわる選りすぐりの49編を集めた“北海道ウンチク本”の決定版。 北海道博物館協会学芸職員部会 編 2016年11月刊 四六判/並製/360頁 本体1500円+税〔税込1650円〕 ISBN 978ー4ー902269ー92ー5 C0039 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 はじめに 第1章 謎を秘めた北海道の生き物たち 第2章 プレート衝突が生み出した大地に眠るもの 第3章 天空に広がる星と月 第4章 ワイズユース・自然と人間の関わり 第5章 大地が育む人のおおらかさ・あたたかさ 第6章 北の大地で活躍した人々 第7章 北海道の戦争の記憶 第8章 地域に残る先祖伝来の風習 第9章 アイヌ語地名とアイヌ文化の伝承 第10章 遺跡から見えてくる古代の文化・風習 第11章 まちの記憶と文化を刻む古い建物や資料 あとがきに代えて —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【編者略歴】 北海道博物館協会学芸職員部会 北海道内各地の博物館・美術館・動物園・水族館等に勤務する学芸員有志が集う専門職集団。 北海道博物館協会(1961年〜)に属し、研修活動の場を通じて学芸職員としてのスキルアップと情報共有に取り組むと共に、学芸員それぞれの専門分野を生かして博物館相互の交流・連携を推し進めている。 1977年の設立で2016年に40周年を迎えた。会員数は約180名。
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ごまめの歯ぎしり
¥2,860
北海道から世界に向けて〈アイヌ文化〉や〈先住民の権利〉について発言し続けてきた著者の20年わたる反骨のコラム集。 計良光範 著 2016年3月刊 四六判/上製/464頁 本体2600円+税〔税込2860円〕 ISBN 978ー4ー902269ー86ー4 C0036 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 〈はじめに〉と解題 一 これがアイヌ刺繍か——大滝村ドライブインの展示 二 ついに「焚書」か——長見義三の小説『アイヌの学校』 三 最新、最悪の博物館——旭川博物館 四 「熊牧場」へ行った——登別クマ牧場 五 部落差別は北海道にも現存する——西本願寺札幌別院差別落書事件 六 平和な国の恐怖劇——オウム真理教と阪神大震災 七 いま「市民」は——映画『ハーヴェイ・ミルク』 八 演劇評論家ではないけれど——学校祭のための脚本と某専門劇団の脚本 九 再び部落差別の存在について——差別落書きは続いた 一〇 船戸与一『蝦夷地別件』のこと ほか —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 計良光範(けいら・みつのり) 1944年、北海道蘭越町生まれ。《ヤイユーカラの森》運営委員長、北海道教育大学非常勤講師を務めた。 著書に『アイヌ文化の実践——《ヤイユーカラの森》の二〇年(上・下)』『アイヌ社会と外来宗教——降りてきた神々の諸相』(以上、寿郎社)、『北の彩時記』(コモンズ)、『ハンドブック 国際化のなかの人権問題〔第4版〕』『新版 近代化の中のアイヌ差別の構造』『アイヌの世界』(以上、明石書店)、『講座 差別の社会学 第4巻 共生の方へ』(弘文堂)がある。 2015年3月、がんのため逝去。享年71。
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ラブ&ピース
¥1,650
『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』『毎日かあさん』などの映画にもなり愛され続ける元戦場カメラマンの鴨志田穣。本書は、鴨志田穣がアジア各国で撮った写真と単行本未収録のエッセイを収めた『遺稿集』の続編的写真集。報道写真家に憧れインドに渡った24歳のときの写真から、元妻西原理恵子と訪れた最後のカンボジア・ルポの写真まで、著者ならではの視座から撮られた300枚を収録。世俗の垢を落として身ひとつでアジアに旅立ちたくなる本。 鴨志田穣 写真・文 2010年12月刊 四六判カラー/並製/232頁 本体1500円+税〔税込1650円〕 ISBN 978ー4ー902269ー37ー6 C0093 —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【目次】 1988 タイ・インド・カンボジア 1997 ベトナム 1998 タイ 1998 インドネシア 1998 カンボジア 1998 ロシア—サハリン 1999 インド 1999 ミャンマー 2000 ネパール 2000 中国—上海 2003 タイ 2006 カンボジア —*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*— 【著者略歴】 鴨志田穣(かもしだ・ゆたか) 1964年、神奈川県川崎市生まれ。北海道札幌市育ち。 高校卒業後、風来坊生活を続ける。1992年、ひょんなことからフリージャーナリストの橋田信介氏とタイで知り合い弟子入り、戦場カメラマンになる。96年、取材で知り合った漫画家西原理恵子氏と結婚。執筆活動を始める。2003年、離婚。 著書に『アジアパー伝』シリーズ(全5巻)、『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』『遺稿集』(いずれも講談社文庫)など。 2007年3月20日、腎臓がんのため死去。享年42。
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