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病いによってどう生活が変わり、どんな困難に直面するのか?
2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで亡くなる時代。5年生存率が1割程度という希少・難治性のがんになった人々の体験的知識を伝達し、26人の患者・家族の「ものがたり」が、いま、困難に直面している人に《前に進む力》をもたらす本。
《中皮腫とは⋯⋯》
2005年、「中皮腫」という言葉を多くの人がメディアを通して知ることになりました。アスベスト(石綿)を取り扱う工場の従業員や家族、近くの住民に中皮腫や肺がんなど深刻な健康被害が出ていることがわかったのです。中皮腫とは、内臓を覆う膜の表面にある「中皮」と呼ばれる細胞から発生する悪性のがんで、アスベストを吸い込むことで発症します。しかし潜伏期間が40年にも及ぶことがあり、患者はある日突然「中皮腫」といわれ戸惑います。本書の執筆者は全国の中皮腫患者と家族・遺族の26人です。現在闘病中の人も、長期生存を果たしている人も、病気の家族を支えている人も、家族を見送った人もいます。医学的な情報は病院や資料から得られますが、病いによって生活がどう変わり、どのような困難に直面し、どう対処するのか、どんな気持ちになるのかは当事者の言葉でなければ分かりません。(「はじめに」より)
大島寿美子 著
2022年7月刊
四六判/並製/232頁
本体2000円+税〔税込2200円〕
ISBN 978-4-909281-42-5 C0036
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【目次】
はじめに——希少・難治性がん患者と家族の26の「ものがたり」
Ⅰ 中皮腫と診断されて
1 保育士の仕事と治療の両立⋯⋯鹿川真弓(沖縄県)
2 子どもたちの前では絶対に泣かない⋯⋯Y・O(静岡県)
3 サポートされる側とする側の両方を経験して⋯⋯原修子(埼玉県)
4 中皮腫の仲間たちとともに⋯⋯右田孝雄(大阪府)
5 家族の励ましと社員の頑張りに支えられて⋯⋯平田勝久(岐阜県)
6 がんはハンデじゃない⋯⋯田中奏実(北海道)
7 中皮腫になって得られた出会いと経験⋯⋯舘山亮(北海道)
8 医師として働き、患者として助けられて⋯⋯中島喜章(新潟県)
9 功を奏したセカンドオピニオン⋯⋯山中伸治(東京都)
10 この素晴らしい日々が長く続くように⋯⋯尾上一郎(兵庫県)
11 自分が納得できる人生を送れたら⋯⋯黒木公明(山口県)
12 「今はあかん」と誓って生き延びた⋯⋯田村勝也(大阪府)
Ⅱ 家族としての思い
13 無理せず、のらりくらりといきましょう⋯⋯黒田しげみ(埼玉県)
14 患者としてのがん体験から娘としてのがん体験へ⋯⋯浅原和香子(大阪府)
15 四人の子を残して何も言わずに逝った夫⋯⋯小菅千恵子(埼玉県)
16 祈るような思いで寄り添い続けた二年間⋯⋯後藤里美(愛知県)
17 悔いの残らない看病ができた⋯⋯栗田悦子(群馬県)
18 母の死を語ったときにようやく涙がこぼれた⋯⋯松島恵一(埼玉県)
19 本当の娘のように看病して⋯⋯松島和恵(埼玉県)
20 夫の死から三五年後の公務災害申請⋯⋯後藤雅子(大阪府)
21 ヤンチャな笑顔を守りたくて⋯⋯福田靖美(兵庫県)
22 一人にしないで、一緒に連れていって⋯⋯有賀忍(東京都)
23 互いへの思いを伝え合って最期を迎えられた⋯⋯影山小百合(静岡県)
24 変化していった夫婦の関係⋯⋯尾上貴美子(大阪府)
25 父の最期を看取って⋯⋯山田哲也(大阪府)
26 無我夢中でサポートして寄り添った日々⋯⋯内田優子(大阪府)
Ⅲ 中皮腫の仲間をサポートし続ける⋯⋯右田孝雄×大島寿美子
おわりに——気持ちの分かち合いと体験的知識の伝達
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【著者略歴】
大島寿美子(おおしま・すみこ)
1964年東京生まれ。千葉大学大学院理学研究科修了。北海道大学医学研究科修了(医学博士)。共同通信、ジャパンタイムズ記者を経て、現在、北星学園大学文学部心理・応用コミュニケーション学科教授。NPO法人キャンサーサポート北海道理事長。
著書に『がんの「語り」――語り手の養成から学校・医療・企業への派遣まで』(共著、寿郎社)、『「絆」を築くケア技法 ユマニチュード――人のケアから関係性のケアへ』(誠文堂新光社)、『アスベスト禍はなぜ広がったのか――日本の石綿産業の歴史と国の関与』(共著、日本評論社)、編書に『北海道でがんとともに生きる』(寿郎社)などがある。
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