
終わりなきタルコフスキー
¥2,860 税込
別途送料がかかります。送料を確認する
ソ連の詩的映像作家アンドレイ・タルコフスキーが世を去って35年。しかし彼の作品への評価は高まることがあっても、古びることは決してない。映画館でも「タルコフスキー映画祭」が常に開催され、新しいファンを獲得し続けている。
本書は、難解と言われるタルコフスキー映画全8作を詳細に解説すると共に全作品のフィルモグラフィーとタルコフスキー家の年譜も収録した〈タルコフスキー本の決定版〉です。
目次より
はじめに――永劫たる瞬間
第1章 物語の深淵――隠された意図
序 パステルナークの予言
• 光と水の寓話――『ローラーとバイオリン』
• 楽園への越境――『僕の村は戦場だった』
• 無言の創造力――『アンドレイ・ルブリョフ』
• 虚空の孤独――『惑星ソラリス』
• 記憶の牢獄――『鏡』
• 絶望の中の希望――『ストーカー』
• 死に至る郷愁――『ノスタルジア』
• 神なき者の祈り――『サクリファイス』
第2章 家族の投影――芸術的ポートレイトの深層
• 追慕――『ローラーとバイオリン』
• 憤怒――『僕の村は戦場だった』
• 告白――『アンドレイ・ルブリョフ』
• 帰順――『惑星ソラリス』
• 解放――『鏡』
• 離脱――『ストーカー』
• 捕囚――『ノスタルジア』
• 逃亡――『サクリファイス』
第3章 モチーフの躍動――物語を紡ぐ事物
• 自然と動物
• 身体と行為
• 人工物・食物の属性
• 超自然と信仰
第4章 核時代への視線――内包された予言
• この時代に携えるもの
• 陸前高田の一本松とタルコフスキー
• 初期の作品に描かれた「戦争」――第二次世界大戦下の核の風景
• 『惑星ソラリス』――放射線の返礼
• 『鏡』――汚染された煙と雨
• 『ストーカー』――核イメージとしての放熱塔
• 『ノスタルジア』――世界の終わりの風景
• 『サクリファイス』――核戦争後の夜に
• 黒澤明の『生きものの記録』との比較
• タルコフスキーの視線――私たちのバケツ
年譜
あとがき――収斂と拡散
[著者紹介]
忍澤勉(おしざわ・つとむ) 1956年東京生まれ。編集プロダクション、広告制作会社、出版社勤務を経て、著述業。日本SF作家クラブ会員。
「『惑星ソラリス』理解のために――『ソラリス』はどう伝わったのか」で第7回日本SF評論賞の選考委員特別賞を受賞。「ものみな憩える」で第2回創元SF短編賞の堀晃賞受賞、『原色の想像力2』(創元SF文庫)に収録。岡和田晃編『北の想像力』(寿郎社)では「佐々木譲論」を、同『現代北海道文学論』(藤田エクセレントブックス)では「佐藤泰志論」を執筆。
-
レビュー
(0)
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥2,860 税込