ひらめきの〈環世界〉談話室——仕事と暮らしを見直す鳥の目・虫の目・科学の目
¥2,200
International shipping available
同じ部屋にいても、ルンバが見ている世界、
人間が見ている世界、犬が見ている世界はぜんぶ違う—
AI研究・建築・動物飼育界をリードする専門家たちが
近年再注目されている生物学の概念〈環世界〉を軸に
もっと自由な視点で物事を捉えるためのアイデアを出し合う
大人の知的好奇心をくすぐる一冊です。
中島秀之 齊藤雅也 本田直也 野谷悦子著
四六判/並製/178頁
本体2000円+税〔税込2200円〕
ISBN 978-4-909281-77-7 C0040
—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—
【目次より抜粋】
第1章 生物は変化を求める
環世界という概念
微気候を想像する
「変化」は人にも動物にも不可欠
エアコンは便利だが……
第2章 鳥の視点と虫の視点を使い分ける
言語によって異なる視点
科学は神の視点、工学は?
地域医療に必要な「虫の目」
飼育屋とデザイン屋の通訳者になりたい
第3章 AIは世界をどう見てきたか
システム1とシステム2の併用
誰も環境を知覚できない?
環世界の外に環境はあるか
これからのAIの知能システム
第4章 ディープラーニングと生成AIの弱点
動物も自然に行なう強化学習
AIは生活していない
AIは怖さを知らない
AIに心は再現できるか
生成AIのフレーム問題
第5章 虫の目で感じる温度
今、何度だと思う?
想像温度はダニ、体感温度はルンバ
東京の五度より札幌の零度の方が暖かい
棟梁の技をどう盗む?
第6章 想像温度の形成
想像温度を形成するルート
記憶・経験と熱中症の関係
第7章 二人称的アプローチによる他者理解
レディ論が示す「関わり方」の三区分
建物と人のつながり
人鷹一体で狩りをするには
ミラーニューロンと観察学習
ヒトと爬虫類は信頼し合えるか
弱い生物だけに見えるもの
ハズバンダリートレーニング
創発的な学びをプログラムする
教えることで変化する
第8章 動物園の社会的機能
動物園の役割
メンバーシップ型とジョブ型
ゼロイチ人材は育成不可能
キャリアパスの現状と理想
個性が広報になる
第9章 生成される知識と飼育技術の継承
知識は伝わらない
使うだけの人、生み出せる人
枝葉ではなく幹をまず学ぶべき
生成された知識を吐き出すテスト
第10章 暗黙知の訓練と継承
暗黙知を言語化する?
暗黙知は鍛えられるか
動物との関わり方をどう教育するか
「動物好き」と「飼育好き」は別物
棲み込みの力
暗黙知を測る試験
ドレイファスモデル
達人は直感と違和感で判断する
第11章 動物福祉の評価と実現
アニマルウェルフェアの限界
野生をただまねるのはナンセンス
環世界を捉える思考のフレーム
—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—*—
【著者略歴】
中島秀之(なかしま・ひでゆき)
札幌市立大学学長。1952年、兵庫県西宮市生まれ。1983年、東京大学大学院情報工学専門課程修了(工学博士)。同年、電子技術総合研究所入所。2001年、産総研サイバーアシスト研究センター長。北に移動し、2004年、公立はこだて未来大学学長。東京に戻り、2016年、東京大学先端人工知能学教育寄付講座特任教授。再度北に移動し、2018年より現職。趣味は乗り物で、陸海空(自動車、バイク、船舶、飛行機)の免許を取得。馬にも乗る。共編著に『人工知能—その到達点と未来』(小学館、2018年)、『人工知能革命の真実—シンギュラリティの世界』(ワック、2018年)などがある。
齊藤雅也(さいとう・まさや)
札幌市立大学副学長、デザイン学部長・教授。1970年、三重県津市生まれ。専門は建築環境デザイン。1999年、武蔵工業大学大学院建築学専攻修了。2000年、「涼房」の研究で博士(工学)。札幌市立高等専門学校勤務、コーネル大学(文部科学省在外研究員)を経て、2007年から札幌市立大学デザイン学部にて、札幌市円山動物園の快適な室内気候デザインの研究と、ヒトの「想像温度」の研究を進めている。2026年より現職。趣味はアイスホッケーで、国体にも出場し、現在は札幌市役所アイスホッケーチームで活躍中。著書に『季節を味わう住みこなし術』(技報堂出版、2022年)、『設計のための建築環境学』(彰国社、2021年)などがある。
本田直也(ほんだ・なおや)
一般社団法人野生生物生息域外保全センター代表理事、本田ハビタットデザイン株式会社代表取締役、札幌市円山動物園客員研究員、札幌市立大学非常勤講師、北海道ECO・動物自然専門学校講師、大阪ECO・東京ECO・仙台ECOの海洋動物専門学校講師。1976年、北海道札幌市生まれ。1996年、円山動物園に就職。26年間、爬虫類・両生類の希少種の飼育・保全に没頭し、展示デザインにも関わる。また、猛禽類のリハビリや野生復帰に必要な技術として、諏訪流鷹匠の認定を受ける。2022年、札幌市立大学デザイン学修士を取得。共著に『動物園・水族館の子づくり大作戦』(緑書房、2024年)などがある。
野谷悦子(のたに・えつこ)
フリーライター、薬剤師。1958年、北海道深川市生まれ。1983年、東邦大学薬学部修士課程修了。東京の出版社に勤めた後、札幌に戻り道新オントナ編集長などを経てフリーとなる。食や一次産業、地域振興、円山動物園などをテーマに取材。2009年から薬剤師としても働く。趣味はスキューバダイビングによる生き物の観察と撮影、蛇(アオダイショウとキングスネーク)の飼育。ザリガニと身近な水辺を考える会、スローフードさっぽろで活動。知床しゃりブラント認証委員、NPO法人わが村は美しく北海道運動理事、一般財団法人HAL財団評議委員。著書に『レディが群れに帰るまで—母を亡くしたチンパンジーと飼育員の物語』(寿郎社、2013年)がある。
-
レビュー
(0)
- レビュー(0)
